サラリーマンは不動産投資のカモになりがち。カモられないためには?

不動産投資がサラリーマンの副業として人気です。
低金利時代に預貯金でお金を遊ばせておくよりも少しでもいい利回りで運用したい、そう思うのは当然です。
株よりも安全な不動産に投資するのも、本業があるサラリーマンとしては賢い選択だと思います。
そうした賢明な選択を行っているはずのサラリーマンが不動産投資でカモになっている、そんなケースが増えているようです。
不動産投資でカモになるサラリーマンは
すべてのサラリーマンも不動産投資でカモになるわけではありません。
カモになりやすいタイプというのがあり、当てはまる方は特に気を付けたほうがいいでしょう。
高属性のサラリーマンがカモられる
大企業のサラリーマンや公務員など、いわゆる高属性のサラリーマンは不動産投資会社に狙われやすい存在です。
高属性のサラリーマンは相応の年収があり、手元資金も比較的多く持っています。
金融機関の与信が大きく、また融資も受けやすいので、より多くの資金を用意することが可能です。
この資金を悪い不動産投資会社や金融機関が狙っているのです。
彼らの関心の中心はカモの資金調達能力にあります。
調達できるぎりぎりの資金で物件を買わせる、それが彼らの商売なわけです。
知識不足のサラリーマンがカモられる
不動産投資に関する知識が不足していると合理的な投資判断はできません。
儲かる不動産はどういったものか、具体像が浮かばないと不動産投資での成功は難しくなるでしょう。
ただ、意識して勉強していなければ不動産投資について知識不足になりがちです。
学校で教えてくれることはありませんから、高属性のサラリーマンであっても知識が不十分なことも多いでしょう。
そうした知識不足を不動産投資会社に狙われることがあるのです。
例えば、投資は利回りで考える、ということだけ知っていたとしましょう。
そうすると、表面利回りのいい築古の物件など危険な物件に引っかかってしまうかもしれません。
では、実質利回りで考える、ということまで知っていたとしましょう。
今度は再建築ができないなど売却が極めて困難な物件に引っかかることになります。
サラリーマンをカモにしてくる不動産投資会社は、相手の知識の足りなさに応じたカモり方をしてきます。
築古の物件、特に既存不適格物件(新築時の法令では合法的に建てられていたが、現在の法令では基準を満たしていない物件)などは特にやりやすいようですね。
投資判断を他人任せにするサラリーマンがカモられる
投資判断を他人任せにするサラリーマンは、不動産投資会社に踊らされがちです。
大企業や官公庁で働いていると、リスクのある判断を自分でしないほうが合理的な場面があります。
過剰にエビデンスを集め、コンサルに調査を委託し、周囲に根回しをして、責任を問われないようにしてからでないと後が面倒だからです。
ただ、投資はそうしたものではありません。
今あるエビデンスから将来を予測し、他人に先んじて判断する必要があります。
他人に言い訳することも投資対象を教えることも必要はありません。
利益も責任も自分が取ればいいのですから。
不動産投資会社が儲かるといったから投資すると決めた、こんなサラリーマンはカモられます。
不動産投資に憧れているサラリーマンがカモられる
不動産投資に憧れているサラリーマンは不動産投資会社に狙われやすい存在です。
有利な資産運用先として不動産投資を選ぶのではなく、不動産投資をすることが目的化しているサラリーマンは不動産投資会社にとってありがたいものです。
多少何のある物件でも、手が出る金額であれば買ってくれることが多いのですから。
不動産投資に憧れているけれど知識が不足している高属性のサラリーマンは、不動産投資会社にとっていいお客さんです。
『金持ち父さん貧乏父さん』を読んだばかりならなお結構です。
投資が自己目的化していて、すぐにでも不動産投資をはじめようとしているのですから。
サラリーマンが不動産投資でカモにならないためには
サラリーマンが不動産投資でカモにならないためには、次のことが大切です。
不動産投資に関する知識を身に付ける
どんな投資をするのにも最低限の知識が必要です。
儲かる不動産が具体的にはどのようなものか、自分なりに想像できる程度には知識を身に付ける必要があります。
最低限でも物件の適正価格とその物件の賃料水準を把握できなければなりません。
不動産投資に関する知識を身に付けるために、本を片っ端から読んでいくのもいいでしょう。
インターネットでいろいろと検索してみるのもいいでしょう。
ただ、効率的なのはスクールやセミナーで学ぶことです。
最初から雑多な知識を覚えようとしても効率が悪いだけでなく、知識が偏ってしまいがちです。
この点、スクールやセミナーを活用すれば、幹になる知識を体系的に教えてくれるので、効率的に学ぶことができます。
枝葉に相当する知識を身に付けやすくなりますし、知識が偏ることもありません。
投資判断は自分の責任でする
投資判断は自分ですると決める必要があります。
自分で判断ができないのであれば、できるようになるまで勉強をすることが大切です。
もちろん、不動産投資会社の意見は参考にしてもいいでしょう。
ただ、最終的な判断は自分ですることが重要です。
専門的な事柄なので自分で判断ができない?
であれば今は不動産投資をすべき時ではありません。
スクールやセミナーを利用するなどして、必要な知識を身に付けてからにしましょう。
不動産投資以外の投資も検討する
不動産投資にこだわる必要はありません。
ご自分の知識や経験に照らして、より有利に運用できるものがあればそちらを選択すべきです。
不動産投資なら安全に運用できるといっても、ある程度の知識は必要です。
株取引や外貨取引に比べれば多くはないかもしれませんが、それでもある程度以上の知識がないとカモられる危険が大きくなります。
すでに株式投資などに関する十分な知識や経験があるのであれば、そちらを優先したほうがいいのです。
不動産投資以上に有利な条件のものがあれば、そちらに投資したほうがいいでしょう。
個人投資家のレベルであれば、無理に不動産投資にこだわる必要はありません。
ただ、不動産投資をはじめるのに必要な知識はそれほど多くはありませんし、一度身に付けてしまえば他の投資でも応用が利くものです。
投資に関する知識があまりない状態であれば、不動産投資から投資の勉強をはじめるのはいい選択だと思われます。
不動産投資がサラリーマンに人気なのは
不動産投資は多くのサラリーマンが副業にできる
不動産投資が人気の理由の一つに、多くのサラリーマンが副業にできるということがあります。
副業解禁が話題になっていますが、副業が禁止されているサラリーマンはまだたくさんいらっしゃいます。
就業規則などでアルバイトなどが禁止している企業の方がまだまだ多数です。
しかし、不動産投資は預貯金と同様資金運用と考えられるので、特に禁止されていないところが多くなっています。
副業が法律で制限されている公務員も不動産投資について一定規模未満であれば自由にできるくらいです。
もちろん就業規則等を確認する必要がありますが、多くのサラリーマンは不動産投資をしても問題にならないのです。
不動産投資は預貯金より利回りがいい
現在の預貯金の金利はほとんど0ですから、預貯金で置いておいてもほとんど利息は付きません。
定期預金にしてもほぼ誤差といっていいほどの利息が上乗せされるだけです。
すぐに使う予定のあるお金でないのなら、他の方法で運用したほうがいいでしょう。
この点、不動産投資は預貯金に比べてリスクは大きくなりますが、より高い利回りとすることも可能です。
もちろん、マイナスの利回りになってしまうこともないわけではありません。
これについても事前に計画をしっかり練っておくことで、より安全な投資とすることが可能です。
不動産投資は株式投資などより安全
不動産の値動きは比較的ゆっくりです。
近年では年間10%を超えて変化することは多くありません。
不動産投資では長期的な視点で考えることの方が重要で、短期の値動きを気にして慌てて行動しなくてもいいのです。
また、不動産、特に土地は物理的に存在し続けますから、利用価値は残ることになります。
これに対して株式の値動きは大きく、1日で10%を超えて変化することもあります。
適時適切な行動をしないと資産が大きく目減りしてしまうこともあります。
また、株式投資の場合、企業の倒産などにより価値がなくなるおそれすらあります。
本業があり、投資だけに集中するわけにいかないサラリーマンにとって、ゆっくりした値動きや安全性は有利な条件といえるでしょう。
サラリーマンは融資を受けやすい
サラリーマンの与信は職場の信用力込みで評価されますから、自営業者などよりも有利な融資を受けられることがあります。
特に高属性のサラリーマンであれば、金融機関はより有利な条件で融資をしてくれます。
不動産投資でカモにならないサラリーマンになる
サラリーマンがカモになることなく不動産投資をするには、不動産投資に関する知識を身に付けること、投資判断は自分の責任ですること、不動産投資以外の投資も検討することが重要です。
そうすることで、預貯金より利回りがよく、株式投資などより安全な不動産投資に、融資を受けやすいメリットを活かして取り組むことができます。
カモになれないためには、不動産投資に関する知識を身に付けることが重要です。
すべてを一度に覚えようとする必要はありません、大事なことから順に学んでいくことが大事です。
本で学ぶのもよし、投資スクールやセミナーに通うのもよし、自分に合った方法で学んでいけばいいのです。